2011年4月13日水曜日

荒井さんのテンカラ釣りとの出会い その2~テンカラ毛鉤の遍歴(前編)

 テンカラ釣りに出会って初めて自分で巻いて見た毛鉤。
  とても拙作ではあるが、何だか愛おしい。兎に角、無我夢中で巻いた。
  寝ても覚めても毛鉤が頭から離れない、とうとう毛鉤セットを会社にまで持って行き、時間があればそっと巻いていたな。

  本で見た伝承毛鉤はこんなものだったけれど、実際釣り場で試したが、渓魚は見事に見向きもしなかった。
  これで、僕の毛鉤作りに火が付いた。
  管理釣り場の鱒達に見向きもされないと言うことは、過酷な自然の中で生きる渓魚は絶対呼べない。

  赤い胴が良いと聞き、即赤糸で胴を巻いたがこれも今いちだった
   尻に金糸を巻き細糸で胴を巻いて見たが少々の進歩だけだった。
  A四型の毛鉤箱を幾つ作ったことだろう。
  初期の段階では、これで結構傑作だと自分では思っていた時季もあった
  けれど、人の目と渓魚の目の違いを目の当たりにして、あの渓流の岩に腰を落とし、思わず渓魚にこれは蜉蝣に見えないかと聞いていた時もあったな。
  そして、何時かは渓魚が武者振り付くような毛鉤が出来ると、自分を振るい立たせ、ひたすら毛鉤を巻いた。


  一つの応えが出た毛鉤がこれだ。
  バス釣りに使うラバージグのゴムを細く引き裂いて胴に巻いたところ、管理釣り場で突然爆釣、そしてあの銀山湖でも岩魚が応えてくれた。









次に春の 山菜である  こごみ の綿のようなもので巻いたところ、これもヒットしたが一匹で胴が消えた。











トム

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