ISO26000は序文から第7章までの本文とこれまでに民間や国際機関で作成されてきたSRに関するガイドラインなどが記載されている附属書Aと略語の記載がある附属書Bから構成されています。
序文から第4章までの間で、ISO26000の意義や目的といった内容と、用語の定義、規格の活用にあたって注意しなければならない点について記載されています。
第5章では、ステークホルダーエンゲージメントの理解と実践についての内容です。特に、組織がステークホルダーと相互に協議していくプロセスとしてのステークホルダーエンゲージメントが、組織の社会的責任の取り組みに有効に働くという点について強調されています。
第6章の中で、社会的責任に関する7つの中核主題についてそれぞれ課題とアクションが具体的に記載されています。ISO26000の主題ともいうべき部分です。
第7章は、組織が社会的責任について実践していくにあたって、組織の体制に組み込んでいくために必要な事項が書かれています。組織が持っている現行のPDCAサイクルの中にISO26000の要素を加えながら取り組むことで、社会的責任を経営の一環として有効に活用できることになります。
ISO26000の構成
序文 | |
第一章 | 適用範囲 |
第二章 | 用語及び定義 |
第三章 | 社会的責任の理解 |
第四章 | 社会的責任の原則:説明責任、透明性、倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重、法の支配の尊重、国際行動規範の尊重、人権の尊重という7つの原則について |
第五章 | 社会的責任の認識及びステークホルダーエンゲージメント |
第六章 | 社会的責任の7つの中核主題に関する手引 |
第七章 | 組織全体に社会的責任を統合するための手引 |
附属書A | 社会的責任に関する自主的なイニシアチブ及びツールの例 |
附属書B | 略語 |
参考文献 | ISO26000の中で参照された各種の規格や文書類 |