2013年2月11日月曜日

ハノイの印象(のぞみ総研メルマガ2012.9.5コラムより)

  近年発展が目覚ましいと言われているベトナム。その成長を感じようと、休暇を
利用して大学時代の友人と共に初めてハノイにいってきました。

  街の印象は、新旧が渾然一体という言葉がぴったりです。古い生活様式の枠の内側
に新しい価値観がすこしづつ同居し始めている、そんな雰囲気を感じました。ホーチ
ミンに比べて首都のハノイはかなり保守的と言われているようですが、首都ゆえにこ
れから開発されていく過程にあるのかもしれません。

  日本からのODAが古くから行われているということで、日本人と日本企業に対して
割と好意的です。ベトナム全土で多くの工場団地が日本のODAで建設されてきている
ということや、国際的なパイプラインとして機能するハノイのノイバイ国際空港の
拡張工事が今現在日本とのODAで行われていることからも、日本との信頼関係が長年
培われてきた結果でしょう。

  観光以外の旅の楽しみといえば、女子的には食事や買い物ですね。日本とベトナム
の経済差と円高のおかげ(?)で、地元価格で食べたフォー(それでもまだまだ外国
人価格)、日本では縁遠い超高級ホテルでの優雅なアフタヌーンティーの時間など、
価格帯のまったく違う世界をいくつも体験できたことが楽しみに彩りを加えてくれま
した。

  街中は極力歩きで行動した私たちでしたが、そのおかげで現地の生活を少しだけ
垣間見たように思います。大量な人と荷物をのせて爆走するバイク群、天秤を担いで
ニワトリや果物、野菜を売る女性たち、狭い店先にちゃぶ台程の食卓を広げて大勢で
昼食を取る人々。そして、高級ホテルの建物を前に女優男優よろしく、プロカメラ
マンや演出に依頼してカタログのような結婚写真撮影にいそしむ若いカップル、英語
や会計学を勉強して観光産業をはじめとしてキャリアアップを図る人々、ホテルの
ような超近代的なアパートメントに住む日本からの駐在社員。

  「むかしは天秤担いでいる人が街中にいたよね」となるのは、思う以上にあっと
いう間のことかもしれません。

  今後の変化が気になる、そんなハノイ滞在になりました。

(株)コンテックス 代表取締役 近藤千奈美
  http://www.kontecs.com/


 今週のコラムは、いつも外国文の翻訳などでお世話になっている(株)コンテックス
の近藤社長にお願いしました。