地球近傍小惑星「2012
DA14」が先週末の日本時間16日4時25分に地球に最接近しました。
人工衛星の静止軌道の内側を通過したそうです。
直径は46m、質量は13万トンと推定されており、衝突したとすれば衝突速度は12.72km/s、
エネルギーは2.4メガトン、1200平方キロメートル(東京都の面積の半分)が壊滅すると
推定されたそうです。
その小惑星最接近のわずか16時間前、ロシアのチェリャビンスク州で直径15m、重さ7000
トンと推定される別の隕石が落下し、大気中を通過する際に生じた衝撃波により付近の
住民1000人以上が怪我をする惨事となりました。
こういったことは100年に一度の割合で発生するとか報道で言われていました。
1908年にもシベリアのツングースカ川上流で天体が大爆発しています。
その原因は完全に解明されたわけではないようですが、半径30kmにわたって森林が
炎上し、さらに広い範囲で樹木がなぎ倒されました。
爆発によって生じたキノコ雲は数百キロメートル離れた場所からも観測でき、破壊力
はTNT火薬にして10-15メガトンと推定されます。
1947年にもウラジオストック北東440kmの地点で900トン程度の天体の大爆発が観測
されています。
ロシアばかり狙われているようですが、先月20日には関東地方で大きな火球が目撃され、
爆発とともに爆発音も聞かれたとのことです。
私も数年前になりますが、火球が分裂しながら彼方へ消えてゆくのを目撃しました。
そのときはヘリコプターが墜落してゆくのかと思うほどのゆっくりとした速度に見え
ました。
天体落下の確率は100年に一度どころではなく、もっと頻繁だと思います。
福岡県の須賀神社では平安時代(西暦861年)に境内に落下した隕石が保存されていま
すが、落下記録として世界最古のものだそうです。
日本には隕石にまつわる神社がいくつもあり、「星宮社(愛知県)」「星田妙見宮
(大阪府)「星尾神社(岡山県)など「星」に関連する名前が多く、いずれも隕石の
落下に関係しているようです。
隕石って結構身近な存在なのかもしれません。
(日野 孝次朗)