2013年2月4日月曜日

オスプレイと高速ツアーバス、どっちが危険!?(のぞみ総研メルマガ2012.7.25より)


http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20120719ddm002040053000c.html
「高速ツアーバス 8割が法令違反」 
というニュースがありました。

 国土交通省が監査したところ、全国の高速ツアーバス事業者298社の8割に
道路運送法違反が見つかり、そのうち48社に重大な違反があったとのことです。

法令遵守は、たとえて言うなら「ブレーキ」。
ブレーキを踏めば踏むほどスピードが落ち、ライバルとのスピード競争では不
利になりますから、無駄にブレーキを踏みたくないと思うのは企業として無理
からぬこと。
でもスピードの出しすぎで取締りを受け、結局ストップさせられたら勝負は負けです。

「バレないように違反した者が勝ち。」
「ライバルがルールを守るようになったらウチも守るよ、たぶん。」
こういう業界風土になってしまうと、後は外圧でなんとかするしかないものです。

国交省は今回の監査結果を一部公表しています。
「高速ツアーバス運行事業者リスト」  
http://www.mlit.go.jp/jidosha/tour-bus.html

これを踏まえ国交省は、高速ツアーバスの利用者に対して次のような周知を行う
そうです。

(1)高速ツアーバスを利用する際は、「高速ツアーバス運行事業者リスト」を適切
   に活用して頂くよう周知する。

(2)仮に、同リストに掲載されていない貸切バス事業者が高速ツアーバスを運行し
   ていることが判明した場合は、国土交通省のホームページに設置された「高速ツ
   アーバスの安全通報窓口」へ連絡して頂くよう周知する。

なるほど、バスの利用者がバス会社の安全管理の取組みをチェックして選択すれ
ばよい、ということですね。
さて、これは実際、どの程度実現するのでしょう。

試しにいろんなバス会社のホームページを眺めてみましたが、大手のバス会社以外
では、事故防止の取組みについてアピールしている会社はせいぜい2割くらいでしょ
うか。その他の会社は、サービスの快適さを強調しているだけのものがほとんどです。
つまり、客は安全性でバス会社を選んでいないのだと思えてきます。

バスを利用する皆さんは、こういう点を今後気にするようになるのでしょうか。
オスプレイが危険だと言うニュースが最近たくさん流れていて、安全確保にとても
熱心な社会なのかなと思う一方で、バス業界に対する目線では、どうも安全に対する
緊張感は薄いようにも思えます。

皆さんなら、どのような目線でバス会社を選びますか?


(日野 孝次朗)