10月5日から6日にかけて、宮城県の東松島市にある野蒜地区を訪問しました。
東日本大震災で大きな被害を受けた地域です。震災半年後に、野蒜地区を訪れたとき
にはあまりの状況に言葉が出ませんでした。今回はその時以来の訪問です。
野蒜地区は地区全体で高台移転を決め、現在は移転のための大規模な造成工事が進
んでいます。開発面積は約90ヘクタール、だいたい東京ディズニーランドとディズ
ニーシーを合わせたくらいの広さに、562戸の住宅と学校や行政機関などが建設さ
れます。
小学校ができる予定地の裏山に登ると赤土がむき出しのなった造成地の向こう側に
海が見えます。
野蒜地区を中心に活動している児童擁護施設支援の会の高橋雄吾代表からお話を伺
うと、この小学校が完成するのはまだまだ先の話。今年の二年生が卒業するまでに新
しい学校に通うのは難しく、仮設住宅のある場所でそれぞれバラバラに小学校生活を
送らなければならないのだそうです。
このままでは子ども達から地域への愛着が失われてしまうという危機感もあり、子
ども達により地域を身近に感じてもらう取り組みも行われています。それがC.W.ニコ
ルさんのアファンの森財団と東松島市がすすめている「森の学校」プロジェクトです。
小学校予定地の裏山を整備して、子ども達が自然に親しむことのできる場、地域の
方々が地区の復興状況を確認できる場をつくっています。既にツリーハウスも完成し、
今後、学校からツリーハウスへの山道なども整備していくことになっているそうです。
私も草刈機などを使って学校の裏山を切り開く手伝いもしてみましたが、現金なも
ので、たいしたことはしていないのに、なんだかこの地域に愛着がわいてきました。
この地域のこれからの復興にも関心を持ち続けていこうと思います。