世の人は、ワカサギ釣りは冬の風物と思っているようだけれど、これは全くの思い違いだ、ワカサギは一年中釣れる。
僕は夏休みによくワカサギを釣りに行った。
僕は夏休みによくワカサギを釣りに行った。
ワカサギ釣りの餌は「サシ」と呼ばれるウジ虫なので、サシを作るのは夏が絶好の時季。
傷んだご飯を草むらに置いておくだけで出来る、ハエがご飯に卵を産み付けるので、数日後そのご飯を掻き分けるとウジ虫が無数に蠢いている。
枯れ木の枝でウジ虫を掴み空き缶に入れてサシが出来上がりだ。
そのサシで結構ワカサギが釣れたけれど、喰った記憶がないので喰わなかったのかなサシがサシだけに何となく抵抗があったのかな。
一度だけ親父と弟と一緒に嫌と言う程ワカサギを釣ったことがある。
それは冬の終わり頃だったかな、相模湖ダムの放水口の溜まりにワカサギが異常発生した情報を得たので3人で釣りに出掛けた。
その場所は、小原宿の途中にある望川亭の横の崖を100メートルくらい降りた所で立ち入り禁止場所だから、朝一でその場に行き、反対側にある管理棟の監視員が起きないうちに釣りをする。
監視員に見つかると出て行け放送をされるので、放送が入る前の小一時間が勝負。
餌なんか付けず兎に角溜まりに仕掛けを投げ入れ素早く上げる。
要するにただ引っかけるだけ、面白いようにワカサギが掛かる、掛かったワカサギはその場に放り投げて置く、そして出て行け放送が入ると納竿し、足元の岩場に転がっているワカサギを魚籠に入れ退散。
あの時3束か4束(1束は100匹)は釣ったので、その晩の食卓はワカサギの天ぷらや酢〆で賑やかだった。
翌年以降は釣れると聞かなかったので異常発生はあの年だけだったのかな。
【相模湖発電所】
下の白いコンクリートの建物が管理棟で その下が排水口になっている。その右側に 大きな溜まりがあり、そこにワカサギが異 常発生した。
下の白いコンクリートの建物が管理棟で その下が排水口になっている。その右側に 大きな溜まりがあり、そこにワカサギが異 常発生した。
僕達は反対側の垂直に近い崖 を下り降り ワカサギを釣った。
だけどよくあんな危険な場所へ親父は平気 で連れて行ったな。 今日はそんな偉大な親父を偲んで一人バーボンを傾けるとするか。
ワカサギとは、「公魚」とも書くそうだが、それは常陸国麻生藩が徳川11代将軍徳川家斉 に年貢としてワカサギを納め、公儀御用魚とされたことに由来するそうだ。
ワカサギとは、「公魚」とも書くそうだが、それは常陸国麻生藩が徳川11代将軍徳川家斉 に年貢としてワカサギを納め、公儀御用魚とされたことに由来するそうだ。