2012年9月14日金曜日

生活者の企業観(のぞみ総研メルマガ2012.3.14より)

財団法人経済広報センターが2011年12月に行った
「第15回生活者の企業観に関する調査」の結果が、3月12日に
発表されました。
これによると、企業を「信頼できる」とする回答が、43%となり
調査開始以来はじめて下落しました。
前回調査と比較すると8%の下落となり、昨年数多く報道された企業の
不祥事が社会の中で企業全体に対する評価を大きく下げる一因となって
いることがわかります。

 個別の調査結果で、興味深かったのは「企業が信頼を勝ち得るための
重要事項」という調査で、トップの「安心・安全で優れた商品・サービス
・技術を適切な価格で提供する」は当然として、その次に前回二位の
「雇用を維持、創出する」を抜いて「社会倫理に則した企業倫理を確立・
順守する」がきているという点です。

 これは、社会全体の企業に対する目が厳しくなっていて、企業は
これまで以上にレピュテーション(企業の評判・評価)リスクに対する
意識を高めていかなければならないということを意味しています。

 企業の社会的責任をより戦略的に活用することで、レピュテーション
を高めつつ、その低下を大きな「リスク」として捉えた経営をしていく
ことが、今後とても大きなテーマとなってくるのではないかと思います。

(今村 正典)