2011年11月2日水曜日

釣り考 その9 渓流釣りとの出会い(餌釣り)

  昭和59年に僕は高津署へ異動となった。
    そこで渓流釣りに出会った。
    同じ係に渓流釣りをする人が二人居たのだ、僕が住んでる津久井は30分も車を走らせれば,幾つもの渓流に行けるのに、目の前に何時も湖があったので渓流なんて考えても見なかった。
    二人の話を聞いてると、渓流釣りも面白そうなので二人に頼んで連れて行ってもらったところ、思う以上に奥が深いことを知り、嵌ってしまった。

    丁度竿もグラスロッドからカーボンロッドに変わり始めたころであったが、まだ高価だったカーボンロッドには手が出なかったのでグラスロッドでやっていた。
    源流やボサ川が多かった僕達は、専らチョウチン釣り主流だった。
    仲間の一人がカーボンロッドを買ったので、手にしたところ硬調子でありその軽さに魅入られ、僕も小遣いをはたいて4,5メートルのカーボンロッドを入手した。

    渓流釣りも慣れてきたので、地元の渓流へ一人で出掛けるようになり、そこそこの釣果もあり、また岩魚も山女魚も食べられることが魅力で僕は益々渓流釣りに呑めり込んで行った。

    ある日、早戸川の上流にある幻の大滝を目指して遡上し、形の良い岩魚を2匹釣り上げ更に遡上し、居そうな溜まりに振り込み流していたところ目印が止まってしまったので引き上げようとしたところ上がらない、根掛かりと思い上や横に竿を操作していたところ、何とズルズルと動き出した。
    何かが掛かっていることは判ったものの全く上がって来ない、横移動するばかり、0,8号のハリスでは無理すれば糸切れしてしまうので、動きに逆らわず少しずつ浅瀬に誘い込み、やっとの思いで岸の上げたところ、太めの大ハヤみたいな魚。

    こんな所にハヤは居ないはずなんだけどなと思いながら、その魚を取り上げたところ消えかかったパーマークが薄っすら見える、何と

                      銀化した山女魚

    体長は有に尺を超えている、たまに大山女魚が居るとは聞いていたけれど、仲間の誰も釣ったことがないので幻だと思っていたけれど、まさか自分が釣り上げるなんて、これは奇跡だ。
    僕は山の神に深く感謝し、即納竿。
    家に帰る前に弟の家に寄り、弟に大山女魚を見せ、帰宅した。
    塩焼きにして頂いたが、美味かったなー。