6.2 組織統治
組織が意思決定を行うには、意思決定に至るためのプロセスが存在します。このプロセスは組織の中にある何らかの規定や組織風土などが関連して形成されますが、そこには意思決定のためのシステムが必要となります。このシステムを組織統治と呼びます。
組織統治は、組織の大小や種類に関わらずかならず存在しますが、その形態は組織の目的を達成するために構成されているグループであったりやリーダー個人であったりするなど組織によって大きく異なってきます。しかし、どのような組織でも意思決定のシステムは組織を統治するための最も基本となる部分です。
ISO26000では、組織統治が他の中核課題に対応するための基本となる部分となるという点が強調されています。
中核課題に対応できる組織を統治するためのシステムには、説明責任、透明性、倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重、法の支配の尊重、国際行動規範の尊重、人権の尊重という社会的責任の原則が考慮されていることが必要です。