2011年11月2日水曜日

第五章 社会的責任の認識及びステークホルダーエンゲージメント(その1)

 第五章では、組織がどのように社会的責任を認識するかという点と、ステークホルダーエンゲージメントについて書かれています。この部分は、ISO26000の中でも特にわかりにくいところなのですが、この規格の中でのとても重要な部分となります。

5.2 社会的責任の認識

 組織は、社会や組織を取り巻くステークホルダーとの関係について常に認識しておくことが必要です。ステークホルダーの目的は組織との関係の中では利害がありますが、その利害は必ずしも組織が社会から求められている利害と一致しているとはかぎりません。したがって、組織はステークホルダーの利害がどのようなものであるか、その利害が社会に対してどのような影響を与えるものなのかについて考えておく必要があります。

 組織の決定や活動が社会に与える影響を考えるためには、法規制や契約に基づいて存在している強制力ある課題と、組織の社会的な責任に基づく強制力の弱い義務があります。強制力の弱い義務を考慮するためには、はじめに組織の社会的責任がどのようなものであるかについて定義付けされていなければなりません。第6章では具体的に7つの中核課題が示されますので、組織はステークホルダーと社会との関係の中で、みずからの社会的責任に対する課題を認識しておかなければなりません。

 組織自身が持つ影響力について、それがどのような範囲に及ぶものかを組織は認識していることが必要です。他の組織と関係を持つ場合には、相手側の決定や活動が社会やステークホルダーに対してどのような影響を及ぼす可能性があり、それがマイナスの方向に向かうことがないかという点については十分に検討しておくことが重要となります。