2011年8月24日水曜日

第三章 社会的責任の理解(その2)

3.2 社会的責任の最近の動向

 インターネットを活用したコミュニケーションツールの発達によって、瞬時に世界中で起こっている色々な出来事を多くの人々に伝えることができるようになってきました。一方では、世界の経済活動が大きくグローバル化し、バリューチェーン全体が世界全体の相互依存の関係を作り出しています。こうした中で、組織の決定や活動は、これまでのように一つの地域に限定されることなく、世界中の多くの地域との相互依存関係の中で行われるようになりました。

 組織の決定や活動に関する多くの情報が、SNSやツイッターといった媒体を通じて瞬時にアクセスが可能となり、関心を持つ人々からの注目を常に集めているということができるのです。組織は、国境を越えて大きく広がっているサプライチェーンの全体像を常に把握し、社会、経済、環境といった側面に対して常に配慮することが必要となっています。

 社会的問題の多くが世界的な課題となりつつあります。組織の現在置かれている状況は様々ですが、組織に対する社会的責任へのニーズは大きく高まっているということができます。