今回は、労働に関する内容です。環境分野などとは違い、日本の企業では比較的取り組みが遅れている分野です。
8 労働における基本的原則及び権利
ISO26000の中で、この労働における基本的原則及び権利の部分に関しては、1998年に採択されたILO(国際労働機関)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」の中にある、結社の自由、強制労働、差別の禁止、児童労働という4つの分野をそのまま生かしたものとなっています。
多くの国々では、労働分野は国家の法制度の中に組み入れられ、法的な規制がなされていますが、かならずしもそれらが完全ではない地域もあります。特に、資源の採掘や単純労働の分野では、紛争地域など国家の手が及ばすに強制労働や児童労働が日常的に行われていることもあります。
組織は、国際的な基準をもとにして、これら4つの分野に対する積極的な取り組みを行うことが求められています。