2013年7月10日水曜日

沖縄の目線

 昨日、中小企業家同友会主催の共育講演会に参加しました。
講師は沖縄の美ら(ちゅら)島観光バスのスーパーバスガイドの崎原真弓さん、バ
スガイド暦は二十数年にもなるそうですが、すごいのはその内容です。バスの中で歌
や踊り、一人芝居までやってしまい、乗客をいつの間にか虜にしてしまう話術の持ち主
で、修学旅行や観光などで2年先の予約まで入っていて、更に全国で講演活動も行っ
ているというのには驚きました。

 昨日は、そのガイドの一端を見せていただくものでしたが、聴衆も巻き込みながら
歌や踊りを演じている姿の向こうに、本当に沖縄の青い海や白い砂浜が見えてきたよ
うな気がしました。

 沖縄の歴史を「オバア」の目を通して語るという、一人芝居もありました。世界と
貿易をしながら栄えた琉球王朝のお話もすごかったのですが、やはり沖縄戦の語りに
は圧倒されました。修学旅行にでも行くように対馬丸で疎開していった子ども達、地
上戦の中を逃げるうちに子どもや家族を失った母親、語られる一つ一つが心に刺さりま
す。

 こういった逆境から、沖縄の人々が立ち直ってこれたのは、歌や踊りといった芸能
があったからなのだ、だからこそ常に前向きに生きていけるのだと語ります。その頃
には観客はすっかり崎原さんの世界に引き込まれています。

 最後には、「ハイサイおじさん」の明るい曲にあわせて会場みんなで手を振っておわ
ります。

 沖縄の人でなければ語れない、真の沖縄の一端を見ることができました。
 近いうちに、また沖縄を訪問したくなりました。


(今村 正典)