2014年3月19日水曜日

400年前の仮装パーティー

 金沢のある大学では、卒業生が仮装して卒業式に参加するのが恒例だということでニュースになっていました。

 仮装の卒業式とはなかなか斬新だと思うのですが、戦国大名が仮装パーティーで盛り上がっていたという記述が絵本太閤記という書物にあります。
 朝鮮の役が行われていた頃、肥前名護屋城で待機していた秀吉が暇つぶしに思いついたそうです。

 加賀80万石の大名だった前田利家は仏具を担いだ高野聖(各地を渡り歩く僧侶)に、会津で92万石の蒲生氏郷は茶を売る商人に、有馬則頼は有馬温泉の旅館の主人に、当の秀吉は菅笠に腰蓑をつけて瓜を売る商売人に扮して練り歩いたそうです。

 地味な性格の徳川家康はザルを売る商人に化けたそうで、内心どんな気分だったか想像すると胸が痛みます。

 絵本太閤記は江戸時代中期の作なので信憑性は少し欠けるのですが、当時の名だたる武将達がコスプレで騒いでいたという話は、ぜひ事実であって欲しいと思います。


(日野 孝次朗)