2011年6月15日水曜日

海外のフェアトレード事情

映画ハリーポッターのハーマイオニーを演じているエマ・ワトソン
さんが、この秋からイギリスのオックスフォード大学に編入すると
いうニュースがありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110610-00000037-flix-movi

世界的な人気女優の彼女ですが、フェアトレードや消費者課題といった
倫理的な問題にとても強い関心を持っていることでも知られています。
最近では、フェアトレードの商品販売で有名なブランド「ピープル・ツ
リー」(http://www.peopletree.co.jp/)とコラボレーションの企画を
行っていますし、今年3月からは化粧品メーカーの「ランコム」
http://www.lancome.jp/)のキャンペーンモデルとなっていますが、
この会社は自社の製品について動物実験を行っていないということを
公表しています。

自分自身がこのような活動を行うことが、世界の同世代の若者に
とても影響力を与えるという自覚もあるようで、それを生かして
人々が自立していくサポートをしていきたいといった発言をして
います。

これまでのように、著名人が慈善団体などに多額の寄付をするという
いわゆる慈善活動とは異なったより積極的な活動ですし、その活動が
社会に対して与えるインパクトも大きくなってきました。Twitterや
Facebookといった新しい媒体は、彼らの活動を一瞬のうちに世界中の
あらゆる人々に広げていきます。

イギリスではフェアトレードの認知率は7割を超えるのに、日本では
まだ2割に満たない認知率だと言われています。国内での関心の低さも
手伝って、これまで、日本の企業は環境などの「技術」で解決できる
課題は得意でしたが、海外の児童労働や紛争鉱物問題などの人権や
公正な事業慣行といった分野は苦手でした。

今後、世界で日本企業が取引を行い、競争力を維持し続けるには
これらの問題に正面から向き合うことが必要です。

(Masanori Imamura)