2011年3月16日水曜日

非常時だから気がつくこと

私自身についての話ですが、地震発生以来の数日間、災害時の
備えが不足していたことを痛感する場面が多々ありました。

そのうちやろう、と思っていたことのほとんどをやっていない。
今は大丈夫だからと油断したまま何年も過ごしてしまう。
地震の危険性に関する情報も認識もあったはずなのに、自分で
いろいろな理由を作り、結局やりませんでした。

「やるべきこと」がわかっていても、「やりたいこと」の方を
無意識に優先してしまう心理が、多くの人にあるのだと思います。
これは組織におけるリスク管理においても重要な視点です。

社内において「やるべきこと」が充分に行われていなかった
としたら、たぶん組織として何らかの問題点があるのだと
思います。
非常時だからこそ、平時において気がつかなかったことに
気がついてしまうことがあるはずですが、単に災害対策という
ことでなく、リスク管理上の仕組みについて様々の問題点を
認識し、指摘し、検討するチャンスが訪れているのかもしれ
ません。

「後悔」は、自分に与えられた機会を無駄にすることから
生まれます。
今回の不幸な事態を「自分は大丈夫だった。」ということで
終わらせるのではなく、問題点の改善の機会として未来に
生かすことも、この時期において重要なことではないかと
自分自身に問いかけた次第です。

(Kojiro Hino)